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光市母子殺害事件。

被告人が、上告するにせよ、

最高裁からの差し戻し審議判決「死刑」が決定されました。


この判決が、妥当なものなのか、どうなのか、素人の俺には分かりません。

ただ、一つ言える事は、

この判決を導いた、大きな理由の中に「世論」というものが決定的にあった事。

その「世論」は、マスメディアによって「作られた」という事。


↓ 興味ある方はぜひ読んでみてください。

光市母子殺害事件。_e0073385_2046615.jpg


弁護団の方の著書ですが、

先日、ブログで紹介したこの方の本は、とても心に響きました。

真実は色々な角度で見方があって、「元弁護団」という偏りはあるだろうけど、

一般のニュースには流されない、「少年の事情」が記されています。

当然、事情があるからといって、全てが「赦される」というのではありません。

死刑だというのなら、死刑なのでしょう。

けども、この弁護士も書いていましたが、

この少年一人に、罪をかぶせるのはあまりにも可哀想な気もします。

まして、マスメディアのイメージで。

本村さんが「死」を望むのは当然でしょう。

ただ、俺ら「何も知らない人間」が、

マスメディアに踊らされて、何も知らないまま「人を裁いている」事が怖くなりました。


この少年”だけ”が、本当に悪いのでしょうか?

この少年の「父親」は、

小さい頃から、母親と少年に暴力を振い、

少年が大好きだった母親を、

暴力やギャンブルでノイローゼにさせ、自殺にまで追い込み、

今回の事件が起こった際には、

「損害賠償が自分には来ないようにして欲しい」と言い放ち、

「死刑やむなし」と、自分の子供を見捨てています。


裁判情状酌量を求める証言台には、誰も立たず、

父親からも見捨てられ、友人からも見捨てられ。

この様な刑事事件で、

証言台に一人も立たないのは今枝弁護士の経験では初めてだそうです。


俺ら人間は、育て方一つで、モンスターにも、天使にもなります。

とても、強いようでいて、とても脆いものです。

育てた人間の責任はないのでしょうか?

もし、この少年の家庭が、幸せな家庭であったなら、

この少年も、本村さんも、

ごく普通な幸せを描けていたのじゃないか?と思います。


被害にあった方にとっては、「過去の事情」は考慮されません。当然です。

そして、「過去の事情」がどうであれ、立派に幸せを営んでいる人もいます。

だれしもが、「完璧な幸せな過去」などありません。


けども、この事件が、本当に

この少年一人の責任だったのか?

俺には疑問でなりません。

彼は、どうする事も出来なかった「生まれた時からの」責任まで背負って

死刑台に向かわなくてはなりません。


だれしもが、悲しい事件でした。
by naotsugu_notsu | 2008-04-22 20:46

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