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矛盾の上に咲く花。

「原子力」が反対で、「車」はOKな理由、その違いを教えて欲しい。

と、あえて

ツイッターの方で極論の問いかけをしました。

日本国家で起きる 「車」 が原因で亡くなられる方は、
この30年間の平均を取ると年間約1万人を超えます。
(ここ近年は5000人前後。しかし事故数は変わっていない)

この30年で、松江市民20万人全員いなくなる以上の、
尊い命が交通事故によって命を失われました。

それに関わり悲しい想いをした人の数は年間数十万、数百万人を超えるはずです。

平均年間1万人もの人を直接的に殺してしまう 「兵器」 を、そのままにして
私達が暮らしの中から「車」を外せないのは 「便利さ」 の上にあるからです。

原発がダメ、放射能がダメ。
人間がコントロールできないからダメ。
国や土地に住めなくなるからダメ。
人体に多大な影響があるからダメ。

放射能が持つリスクについては知っています。

しかし、極論と屁理屈で返せば、

戦後モータリゼーションの発達によって生み出された「排気ガス」やCO2も
結果的に人間がコントロール出来ず、
オゾン層破壊・温暖化・海水面上昇・砂漠化の一因になり、
放射能同様、いや以上に国や土地どころか、
この惑星「地球」すらも壊して始めている。

そして年間で直接的に これだけの 無実な 「人」 を殺す兵器となっている。

そして、遠くをこじつければ、この100年。自然法則では考えられないペースで、
人間と共に、この星に生きる他の生物が消えて行きました。
多くは人間の暮らしのサイクルの中に巻き込まれ、
地球と言う星から絶滅した種。





この問いかけで何が伝えたかったと言うと、

人間がコントロール出来ないモノは、「放射能だけ」ではないと言う事です。

人間が「”生きる”という事に求める欲望自体」が、

もはや「人間がコントロールできないもの」だと思うのです。

車もそう。社会保障もそう。原子力もそう。

原子力を一部の人達の恩恵というけれど、
日本国家は一つの細胞で出来ているワケじゃありません。

1億2千万人もの細胞が複雑に絡み合う 「国家」 というものに、
そんな単純な理論は上手く当てはまらない。

プロパガンダは存在する。しかし、それだけでもない。

みなさんはお金の為に働いていますか?または生きがいの為ですか?
家族の為ですか?自分自身の為ですか?または社会の為ですか?

一つだけを取り上げて、「働く」 という経済活動を説明できないはずです。

皆さんの暮らしがそうであるように、その複合体の国家は、そんな単純なものじゃない。

世界経済と言われる様に、多様な国の、多様な民族の価値観も、複雑に絡み合います。

20万人の小都市「松江」での政治の現場にいても、そう思います。

原子力の全ての受益者は国民・国家全員です。


「車」 によって失われた命がある。
しかし、また車によって救われた命、生み出された喜びもあるはずです。
もしかすると原発もそうかも知れません。
社会保障問題だってそうです。

人間が自らの暮らしを良くする為に、生まれてきた 「副作用」 です。


原発だけじゃない、自らの暮らしを今一度、考えなければならない。

人の人生が様々な意味でノーリスクハイリターンな人生などない様に、
それの複合体である、経済や国家も同じで、
ノーリスクハイリターンな国家や経済、人間の暮らしなど存在しない。

どこまでのリスクを抱えて、そして 自分達の暮らしとのバランスを取って行くか。

東北大震災、そして原発問題は、
これから本当の国難を迎えるであろう未来の日本に住む私達一人一人に
大きな転機をくれている様な気がします。
by naotsugu_notsu | 2011-06-02 07:36

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